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活動報告- Activity Report -

学生対象伝統菓子講習会開催2022年07月 Vol.3

 7月27日(水)、ドーバー洋酒貿易株式会社講習会会場にて、クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ(会長 永井紀之)による初の学生向け伝統菓子講習会が開催されました。

 クラブでは伝統菓子の普及活動のほか、若い職人の育成を目的としており、今回はプロの職人ではなく、その前段階でもある現在、勉強中のクラブの学校会員の学生、現在、製菓・製パン・調理に従事した専門学校の学生さんを対象とし、夏休み期間に実施しました。

 会長永井シェフから「クラブでの初めての試みである学生さん向け講習会ですが、講習だけではなく、フランスの食文化の話や職人さん達の話も聞いたりして、今後の目標や糧にしてほしい。そして楽しんでいってください。」と挨拶があり、フランス菓子研究家の大森由紀子さんの解説にて、講習はスタートしました。

 講師は、クラブの若手理事でもある第9回・第13回ガレット・デ・ロワコンテスト優勝の三鶴シェフ(フランス菓子トワグリュ)、第12 回ガレット・デ・ロワコンテスト優勝者の濱田シェフ(菓子工房グリューネベルク)が、それぞれが作っている「ガレット・デ・ロワ」と「ガトードサヴォワ」、「ムラング・シャンティ日向夏」のデモンストレーションを担当しました。   

 「ガレット・デ・ロワ」においては、三鶴シェフは、日清製粉株式会社の小麦粉、濱田シェフは、株式会社ニップンの小麦を使用。またパイ生地もクラシックとアンベルセといった異なった製法を講習。コンテストに出場した時の作り方と現在、繁忙期の1月にお店で売っている時でのいかに早い作業をして仕上げるか・・などの裏話も。

 そして「ムラング・シャンティ」は手作りの日向夏のコンフィチュールを入れ、濱田シェフの夏ならではのアレンジ方法を伝えました。丁寧なメレンゲの均一な絞り方に受講生たちが、熱心に見ながら、写真に収めようとする姿が印象的でした。

 また三鶴シェフの「ガトードサヴォワ」では、シェフならではの混ぜ方のレクチャーも。以前クラブで開催した講習会での先輩会員シェフの混ぜ方を見て、軽く混ぜたり、しっかり混ぜたり試作をしてみて、この製法にたどりついたという説明に頷きながら聞き入っていました。

 そして講習だけではなく、クラブ会長の永井シェフや解説の大森由紀子さんからは、フランスの伝統菓子についての歴史的背景や由来、フランスでの修行時代、そして現在のお菓子屋さん事情まで、幅広い話に質問も飛び交い、会場は熱気に包まれたまま、講習会は終了しました。

 シェフ達の全ての作業においての丁寧な製法や試行錯誤する姿は、日常の仕事の大切さやお菓子に真摯に向き合う姿勢を伝授したいというクラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワのシェフ達の想いが沢山つまった講習会であり、講習に参加された皆様にとって、少しでも将来のことを考えたり、有意義な時間であったことを切に願っております。
  

参加講師とメニュー、協賛頂いた会員企業、サポートシェフは下記の通りです。 

【講師・メニュー】
三鶴 康友(フランス菓子トワグリュ):
ガレット・デ・ロワ、ガトー・ド・サヴォワ

濱田 舟志(菓子工房グリューネベルク)
ガレット・デ・ロワ、ムラング・シャンティ日向夏

解説:大森由紀子(フランス菓子研究家)
 
【協 賛】(50音順)         
日清製粉株式会社、株式会社ニップン、ネスレネスプレッソ株式会社、株式会社前田商店、株式会社マトファー・ジャパン、株式会社明治、ラクタリスジャポン

会場提供: ドーバー洋酒貿易株式会社
特別協賛: タカナシ販売株式会社

【サポートシェフ】(順不同) 
永井紀之(ノリエット)、丸山正勝(ルガリュウM)、捧雄介(パティスリー ユウササゲ)、大亀善孝(ヴィロン)、持永定治(森永商事株式会社)、三浦一将(メゾンドプティフール)