1月6日(火)フランス大使公邸にて、第6回「サロン・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」が開催されました。昨年に引き続き、日仏友好150周年記念期間に開催できたこと、また今年はエピファニー(公現節)の当日である1月6日のイベントとなったこと、そして会場を2年ぶりに大使公邸に据えることができたなど諸条件が整い、いつもに増して盛況の一夕となりました。 大使へ献上した直径1メートルのガレットは、2008年のコンクール優勝者、ガトー・ド・ボワの中野心悟さんとその師である林雅彦シェフが製作し、奈良県より車で8時間をかけて大使館に運び込まれたもの。その他にも会場には例年通り会員によるガレットが展示され、とりわけ各理事はトラディショナルなガレットに加え、ショコラやピスターシュなどのアレンジ版も用意して、合わせて100台を超えるガレットが集結しました。 フィリップ・フォール大使は「フェーヴは芽生え、生命の象徴。おめでたいガレットを皆さんと共に楽しめることをうれしく思う。本国フランスでもまさに今日、パレスチナから帰国したサルコジ大統領がエリゼ宮で同じようなガレットを贈られているであろう。ガレットを日本でリアルタイムで楽しめる環境ができたのも、クラブの活動のおかげと感謝する」と述べました。 これを受けた島田会長は「昨年のエピファニーの集いを日仏友好150周年記念の最初の行事として行い、今年も同様に祝えることはクラブとしても大変喜ばしい。ご理解頂いた大使に改めて御礼申し上げ、伝統菓子の普及=幸せを分かち合うこととして、よりよい一年になることを願う」と返礼。また名誉会員のフィリップ・ビゴ氏は「平和のために“分かち合う”という気持ちを皆に思い起こさせるよい機会。日本人パティシエの努力やクラブの活動に敬意を表する」とコメントしました。 同じく名誉会員のフランソワーズ・モレシャン氏が、「ここで楽しく集えるのはひとえにフォール大使のおかげ。今年の三賢人(マージ・ド・ロワ)は、大使、オバマ大統領(注:三賢人のうちガスパールが黒人であることに因んで)、サルコジ大統領かしら」とユーモアたっぷりに乾杯の音頭をとり、続いて大使、理事たちが大ガレットへ入刀しました。 これを皮切りに200名を超える列席者は、各会員の個性あふれるガレットを次々に味わい、フェーヴの有無にも一喜一憂。特に献上大ガレットには5つの特別フェーヴが仕込まれ、これが当たった人には、クリストフル社協賛により、竹がモチーフの純銀のフェーヴがプレゼントされました。 壇上では先のコンクールの表彰式も行われ、藤森副会長よりは「レベルの高いコンクールで、理事としても励みになる。優勝者中野さんの来年のパリガレットコンクールへの参加にも、かなり期待ができる」との講評があり、新たな年への希望を強くしました。 今回ガレット協力のあった会員は下記の通りです。ありがとうございました。 (敬称略、順不同) 島田進(パティシエ・シマ)、西原金蔵(オ・グルニエ・ドール)、藤森二郎(ビゴの店)、西川功晃(コムシノワ)、林雅彦・中野心悟(ガトー・ド・ボワ)、藤生義治(パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウ)、ジャン=ポール・チェボー(JPCクッキングステュディオ)、西野之朗・市川智史(メゾン・ド・プティ・フール)、永井紀之(ノリエット)、寺井則彦(エーグル・ドゥース)、フレデリック・マドレーヌ(ル・ポミエ)、東健二(キャトル)、魵澤 信次(レ・アントルメ)、塩竜二(ル・セル)、豊長雄二(デフェール)、前田秀幸・皆川克樹(ルコント)、丸山正勝(ル・ガリュウM)、三枝俊介(パレドオール)、鈴木俊行(エスプリ・ド・パリ)、渡辺雄二(ドゥブルベ・ボレロ)、金子美明・佐藤徹(パリ・セヴェイユ)、森朝春(ブーランジュリー・ル・ボワ)、長根山仁志(モンタンベール)、須藤秀男(マリアージュ・ドゥ・ファリーヌ)、島田淳一(ドゥースフランス ビゴの店)、上野啓介(正栄食品㈱)、鈴木宏之(ホテル西洋銀座)、服部学園、鈴木亨(町田製菓専門学校)、柴田智恵