在パリ理事、松浦恵里子 パリのパン菓子組合が主催する第21回「ラ・メイユール・ガレット・オ・ザマンド」が1月6日パリの職業学校EPMTTHで開かれ、日本から、2007年ガレット・デ・ロワコンクールの優勝者、池尾大地さん(エスプリ・ド・ビゴ)が特別参加しました。 応募者はパリ近圏イル・ド・フランス地方のブーランジェやパティシエ総勢330人。経営者、従業員、見習いの3部門に分けて審査が行われ、池尾さんは経営者部門で14位に入賞しました。 今年はクラブ・ド・ラ・ガレット・デ・ロワが在日フランス大使にガレットを献上する「サロン・ド・ラ・ガレット・デ・ロワ」のセレモニーとパリのガレットコンクールの日程が重なったため、代表の池尾さんにクラブの理事が同行できず、池尾さんは単独で出発することになりました。成田空港では機内に持ち込む予定だったガレットの保冷剤が没収されるなどハプニングがありましたが、池尾さんは、荷物検査後に免税店で氷を手に入れ見事にこの問題をクリアーしてパリに到着しました。そして、パリでは近年希に見る寒波の襲来で珍しい雪景色を見ることになりました。 池尾さんがコンクールに提出した直径30センチのガレットはパリ、サンルイ島にあるパン菓子組合の厨房をお借りして焼き上げました。池尾さんのガレットは特に表面のカット模様が美しく、且つ軽く仕上がっていると好評でした。 7日の授賞式には東京での催しを終えたクラブの事務局長、田尻泉さんが会場に駆けつけ、池尾さんの健闘を讃えました。日本の優勝者がパリのコンクールに参加するのは今回で4回目。回を重ねるに連れ日本人選手への関心が高まっています。そんな中で、池尾さんはフランスの様々なメディアから取材を受け、あるタウン誌に彼のガレット・デ・ロワのレシピーが紹介されることになりました。 今年経営者部門で優勝したフランソワ・ヴァカヴァンさんは現在48歳。2005年についで2度目の優勝です。前回の優勝の翌年に、日刊紙「フィガロ」のガレットコンクールで「ルノートル」や「エルメ」など有名店を凌いで一位に選ばれ、パリの食通から注目されるようになりました。以来、遠方からガレットを求めてお客さんが来るようになったといいます。この数年は一シーズンに約3000台のガレットを販売していますが、今年は更に増えたようです。価格は2005年から変わらず、一人分3.5ユーロ(約440円)。有名店のガレットは一人分6ユーロ以上なので価格も大変魅力的です。 2009.1.6 パリガレット・デ・ロワコンクール写真はこちら