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2011年10月

多田征二(イグレックプリュス)2011年10月10日

クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワの講習会として先日、初講師として講習を終え、改めて伝統菓子の大切さと難しさを痛感する経験となった。
個人的に講習会を行なう事に不慣れでは無いが、緊張のあまり実は頭が真っ白になってしまった(笑)。
思い返すと自分が何を話して、どこの部分を皆様に説明していたのか正直、あまり覚えていない状態でした。
参加された皆様からは冷静にお話されていましたよ。と、お声掛け頂きましたが・・・
1ヶ月ほど前から、そのお菓子の歴史やエピソード、それに対しての僕自身の関わりを沢山書き溜めていたにもかかわらず・・・もっと僕がそのお菓子への思いや出会ったきっかけなど、ストーリーをお話したかったと反省。と言う事でココで少し説明。

ビューニュは僕が12年前に右も左も分からないままフランスのリヨンに降り立った時、早速、街を散策した時に「何だこの食べ物は?」早速、購入して食べてみて美味しい、イメージしたフランス菓子とは違ったがそこから色々、勉強勉強!
粉のブレンドを変えてみたり、厚み・時間を試作。でも、普通にフランス人が何気に作ったものが美味しい!何で??やはり「継続は力なり」伝統の持つ力は素晴らしい。

次に、グジェールに関しては最初の印象は「空っぽのシュー?」「う~~ん?」でした。そこでまたまた勉強、伝統として残っていると言う事は必ずそこに理由があるはず。僕的にたどり着いたのはやはりチーズ、日本で生活している時はそれぼどチーズに興味も無く、シュー生地にチーズが入っただけの物でしかなかった。
フランスには数え切れないほどのチーズがあり、その違いを勉強していく中で牛の種類(品種)、土壌の違いによる餌の違いから取れるミルクの違いがこんなにあるのか。しかも、夏と冬でも牧草に含まれる栄養分の違いで最終的に出来上がる商品にこんなにも違いが出る。驚く事ばかりで、その土地に合った材料、製法に意味があり粉、卵等も同様やはり伝統とは奥が深い。
話は戻るが私のお気に入りはサヴォワ地方のコンテチーズを使って、外側のシュー生地の部分が少なめになるような棒状に焼き上げたもの!でも、ついつい食べ過ぎになるので危険!危険!
ありきたりではあるが自然の偉大さ、自分の小ささ、勉強することの喜びにお菓子を通じて出会えた事に感謝です。
そのせいで、皆様の前で伝統についてお話する事に緊張したのかなぁ~~?自信が付くようにもっと勉強しなさいと言う事なのでしょう。きっと
来年はリベンジです。